甘い物の毒性を深堀

基礎知識

ようこそ「日本食育チャンネル」へ!!

当ブログでは、
””「日本人」の心と身体を「食」で健康にしていこう!!””
をテーマにしています。

さて、今回は日本人の健康害悪4代破壊神の一角である「甘い物」をご紹介します。

「え?甘い物って身体に悪いの?ケーキが無いと死んじゃうんだけど!!」
と”発狂する人”がいることは理解しています。
そんな人が病気になろうと知ったことではありませんが、もし健康に気を付けようと思ったときに「メディアが発信している」ような「金儲け至上主義」で作られた「なんちゃって健康情報」に騙されたくはないでしょう。

この記事を読むことで「甘い物」に対する正しい認識が身に付き、向き合い方がわかるようになります。理屈を学び、世に出回る間違った健康情報に惑わされない様にしてください。

大前提

まず大前提として、
」は、人間が生命活動を維持するためには必ず必要なものです。
”糖”は細胞内で”エネルギー”に変換されて、そのエネルギーを使って心臓を動かし、脳で考え、手足を動かし、細胞分裂をして身体を大きくしたりケガを治したり、免疫が身体を守っています。
糖の接種を止めてしまうと人は死にます。
糖(炭水化物)は三大栄養素の中で一番優先して摂るべきものです。
それ故に、身体はあらゆる手段を用いて糖を確保しようとするようプログラムされています。

サトウ
サトウ

名付けて「飢餓対策プログラム」

飢餓状態が基本であった野生時代では、この「飢餓対策プログラム」があったからこそ生き残ってこれました。

甘い物の毒性

甘い物の毒性の正体は、皮肉にもこの「飢餓対策プログラム」なのです。

食が豊かになった昨今、平時では普通に生活をしていれば飢餓になることはありません。
特に日本では戦前まで庶民は現代の様に砂糖をふんだんに使った料理ではなく、肉や野菜や味噌などを煮込んで素材の味を活かした料理を常食していました。

つまり、砂糖が常食されてからまだ100年も経っていないということです。
当然、糖に耐性が無い我々日本人にとっては過剰摂取となり「飢餓対策プログラム」が暴走します。
血糖値が激しく上下することにより糖新生が起こり、感情の起伏が激しくなります。
甘い物を摂りすぎると二型糖尿病、うつ病、ガン、老化促進等の生活習慣病の原因になります。

甘い物を摂ると身体の中で起こること

①甘い物(砂糖や果汁等)を摂ると即座に吸収されます。

②摂った甘い物の量に応じて血糖値が急上昇します。

③約15分程で血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されます。

④急激に血糖値が下がり低血糖になります。

⑤血糖値を上げなおすためにグリコーゲン・コルチゾールが大量に分泌されます。

⑥過度な糖新生を起こし筋肉や内臓のタンパク質や脂肪をブドウ糖に分解します。

⑦血糖値が上がり全身にブドウ糖を供給します。

以上が甘い物を摂った時に身体の中で起こることです。
この一連の流れが「飢餓対策プログラム」です。
このプログラムが高頻度に起こると身体を壊すことになります。

なぜ甘い物を摂りすぎると情緒不安定になるのか

甘い物を摂りすぎると一時的な”幸福感”と慢性的な”不安・苛立ち”状態に陥ります。
これが原因で情緒不安定となり”キレやすく”なったり”悲観的になりやすく”なります。
ストレスへの耐性が落ちているとも言い換えることが出来ます。
ではなぜこのような事が起こるのかを説明していきます。

甘い物は麻薬と同じで摂るとドーパミンが分泌され「幸せな気分」になります。
これは糖を最優先に確保しようとする「飢餓対策プログラム」によるもので、過剰に甘い物を求めるという行動が野生時代を生き残るための生命線でした。

この甘い物を食べることによる「幸せな気分」は③の”インスリンの大量分泌”で消えます。
甘い物を摂ってから約15分程度しか幸福感は持続しません。
続いて⑤グリコーゲン・コルチゾールが分泌され⑥過度な糖新生に至ると「不安」や「イライラ」などの感情を抱きます。これも恐らく「飢餓対策プログラム」によるものではないかと思われます。
過度な糖新生とは自分の身体を分解する行為で破壊行為でもあります。
身体が壊れることを生存本能として不快や危機に感じることはごく自然なことです。

理由はともあれ、甘い物を摂ると短い「幸せな気分」の後に「不安の感情」がセットでついてきます。
この不安の感情を消すためにより強い「幸せな気分」になるために甘い物を摂るという負のスパイラルに陥ると、それは立派な「甘い物依存症」です。


甘い物の依存度は酒・タバコ・コカイン等よりも高いです。
なぜなら甘い物を摂ると脳中でも最も高度な判断を下す部位である前頭前野でドーパミンが分泌されるからです。ドーパミンは快楽物質であり物事の判断が出来なくなるわけですから恐ろしことです。
甘い物が無いと生きていけないと感じている人は100%「甘い物依存症」です。

「甘い物依存症」になると情緒不安定になります。
「甘い物の摂取量」と「”幸せな気分”と”不安の感情”の落差」はだいたい比例するわけですから落差が激しい程、我慢が出来なくなり、悲観的になり、攻撃的になります。

ちなみに、体力(エネルギー生産量)が低く+基礎体温が低い人が「甘い物依存症」の状態で「外部からの極度のストレス」が加わると「うつ病」に陥る恐れが高いです。

うつ病を予防するためには・・・

1⃣外部からの極度のストレスを回避する⇨避けられないパターンもあるので難易度高い
2⃣体力を上げる⇨心肺機能をあげ筋肉もつける必要があるため時間がかかる
3⃣基礎体温を上げる⇨バランスの良い食事・適度な運動・40度以上の10分以上の入浴
4⃣甘い物を止める⇨一番確実で早く効果が出るが依存症の人には相当の覚悟が必要

なぜ甘い物を摂りすぎると糖尿病になるのか

甘い物を常食し続けると二型糖尿病になる可能性が大幅に上がります。
二型糖尿病とは自力で血糖値の調整が出来なくなり慢性的な高血糖状態に陥る病気のことです。

甘い物を摂ると血糖値が急上昇し、膵臓が大量のインスリンを分泌し血糖値を下げようとします。
この「甘い物を摂る→血糖値急上昇→インスリン大量分泌」を長期にわたり繰り返すと以下のことが起こります。
①膵臓が機能不全となり正常にインスリンを分泌できなくなる

②インスリンが分泌されると、肝臓や筋肉の貯蔵庫に血糖(血中のブドウ糖)が貯蔵され血糖値が下がるわけですが、空き容量が少なくなってくると血糖を取り込めなくなりインシュリンが効かない状態に陥る

③内臓脂肪は血糖(ブドウ糖)の代謝を阻害する物質を分泌するため、内臓脂肪が増えるにつれて代謝阻害が悪化しインスリンが効きにくくなる

①のインスリンを分泌しなくなると高血糖が解決されず二型糖尿病になります。
②③のインスリンが効かなくなると血糖値が下がらず、さらにインスリンが大量に分泌され膵臓を酷使することで①のインスリンを分泌しなくなり二型糖尿病になる。

二型糖尿病は膵臓の疲弊具合にもよりますが、以下の方法で改善が見込めます。

1⃣甘い物を止める⇨糖尿病の原因除去
2⃣主食をお米に置き換えてよく噛んで食べる⇨急激な血糖値の増減をせずに糖を補給

この1⃣と2⃣を徹底することで糖尿病の改善が見込めます。
膵臓の疲弊具合によりかかる時間は変わってきますが、完全に膵臓が壊れていない限りこの方法が最も有効と言えます。

押さえるべきポイント
”お米以外の炭水化物を絶つ”+”よく噛んで食べる”+”お米を抜いてはいけない”

なぜ甘い物を摂りすぎると老化が促進されるのか

甘い物を摂りすぎると肌や内臓が老化が促進され、外見は肌の弾力性が失われシワの原因となり老けて見える様になります。
体内では、血管が固く脆くなり高血圧や脳梗塞・心筋梗塞になり、内臓が機能低下することで様々な病気を起こす原因になります。

ではなぜそのようなことが起こるのかを見ていきましょう。

糖質はタンパク質や脂質と結びついて(糖化して)、AGE(終末糖化産物)が生成されます。
AGEとは”糖化したタンパク質”と”糖化した脂質”の総称という理解で大丈夫です。

脂質は細胞の中身を包む細胞膜を担っています。
脂質のおかげで細胞は形を保ち、物資輸送{必要なもの(酸素やブドウ糖等)を細胞内へ入れて不要なもの(二酸化炭素や水)を細胞外へ出すなど}を行うことが出来ます。
この脂質がAGEに変わると細胞膜が硬化して壊れやすくなり、流動性が失われることで物資輸送が難しくなります。

タンパク質は細胞膜に埋め込まれ、細胞と細胞がくっ付く接着剤的な役割を果たしており組織全体の弾力性を担保しています。また細胞間の情報伝達や細胞内外への物資輸送も担っています。
このタンパク質がAGEに変わると細胞間の接着力が弱くなり”肌”や”内臓”の”弾力性”が失われます。
また細胞間の情報伝達も鈍るため、細胞の成長や修復や代謝が悪くなります。
そして細胞内外への物資輸送能力の低下により血中からブドウ糖を取り出せなくなり必要なエネルギーを生産出来ない&インシュリンが効かず高血糖が高血糖状態が続き糖尿病になる等の原因になります。

このような理由から甘い物を摂りすぎるとAGEが大量に生成され、細胞が老化しシワやたるみができたり、糖尿病や高血圧・心筋梗塞・脳卒中などの命にかかわる病気になったりします。

ちなみに赤血球の大半を占めるヘモグロビンもタンパク質であるAGEになります。
ヘモグロビンは酸素の運搬を担いますがAGEになると酸素運搬能力が低下しAGEの割合が増えると酸欠状態になりエネルギー生産効率が落ちるため”疲れやすく”なります。

甘い物を摂りすぎるとガンになりやすくなる

甘い物を摂りすぎると過度な糖新生がおこり、その時に生成されるアンモニアやケトンによりガンになりやすくなります。

筋肉を分解してブドウ糖を作ると窒素が出て血中でアンモニアになります。
アンモニアは肝臓で尿素に転換され尿として排泄されます。アンモニアは強い発がん性があるため、糖新生により大量のアンモニアを生成されると肝臓に過剰に負荷がかかり”肝臓がん”になりやすくなります。

脂肪を分解してブドウ糖を作ると”ケトン”も同時に生成されます。
このケトンから様々は”発がん性物質”へと転換されます。
その中の一つである”アセトン”は気体であり肺から呼吸で排泄されるため”肺がん”になり易くなります。
タバコが肺がんの原因とよく言われており、”禁煙のために代わりに飴を舐める”等を実践している人は大勢いますが、恐らくそちらの方が”肺がんになりやすい”です。
確かにタバコは肺がんの原因の一部ではありますが、甘い物の方が圧倒的に肺がんの原因になりえると考えられます。
証拠というわけではありませんが、
政府の禁煙キャンペーンのおかげで「喫煙率は50年で1/7になり、肺がんは50年で7倍に増えた」という現実があります。この全てが甘い物によるものと断言すること出来ませんが、少なくとも「肺がんの原因はタバコという政府の見解」を疑った方が良いのではないでしょうか。そして「甘い物の過剰摂取による肺がん増加」もまた疑った方が良いのではないでしょうか。

まとめ

」の摂取は「甘いもの」からではなく”お米”などの主食から接種するべし!!

甘い物を食べすぎると血糖値の乱高下により情緒不安定になりやすいため、”怒りっぽく”なり”悲観的”になり”ストレスへ耐性が低下”し”我慢が出来なく”なります。さらに悪化すると”うつ病などの精神疾患”になるおそれがあります。

甘い物を食べすぎると”終末糖化産物”が増えすぎることで肌や内臓が老化し、シワやタルミの原因になったり、内臓が機能不全を起こしたりします。また、血管硬化により高血圧になり脳梗塞や心筋梗塞などの血管事故へとつながります。

甘い物を食べすぎると”糖新生”が活性化され筋肉や内臓が破壊されます。”糖新生の負のループ”につかまるとどれだけ食べても太れない身体になってしまいます。また、”糖新生の負のループ”によりアンモニアやケトンが大量に生成されるため”発がんリスク”が大きく上昇します。発がんするとエネルギー不足によりさらに”糖新生の負のループ”が加速します。

甘い物の食べる量を制限することで、これらの”マイナス”を軽減したりなくすことが出来ます。
どれだけ減らせば良いかは個人差が激しいので一概には言えませんが”パーフェクトにやめる”ことがベストです。ベストではなっく”ベター”を目指すのであれば、普段からの”食後のデザート”や”おやつなどの間食”を止めるところから始めてみてはいかがでしょうか。ちなみにパンにも大量の砂糖が含まれているため主食は”お米”に切り替えることが有効です。

筆者の言い訳

簡単に表面から皮一枚剥いだくらいでサラッと書いたつもりでしたが、思った以上にボリュームが増えてしまいました(汗
この記事を書いている途中で「このボリュームを読むのは相当大変だろうな~読者の方に申し訳ない」と思って書いていました。表面だけをサラッと書くと必ず”大きな誤解が生まれる”内容なので出来るだけ誤解を生まない様にと思った結果がこの様です。
今回の反省点は、文書が長いことです。
今後の課題は文章力を上げて”分かり易くコンパクト”に仕上げることです。
最後まで根気よく読んでくれた方々どうもありがとうございました。

ご視聴ありがとうございました。
では、また別の記事でお会いしましょう。

著者プロフィール

間違った(基礎を無視した)健康情報に踊らされている「健康意識が高い人」が多すぎる!

そんな人達を守るための「予防のための食指導」を行っています。

押さえるべきポイントはしっかり押さえる。

話するだけでは「すぐ忘れる」+「時間が足りない」

だから、それを補填するためにブログを立ち上げました。

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